暮らしのあれやこれや

ものづくりについて

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  • 2025.09.26

そっと巻いて、やさしく温かい。鄙子さんのガラ紡マフラー

岩手・奥州市で暮らす織り手、坂口鄙子(さかぐち ひなこ)さんの「ガラ紡マフラー」をオンラインでもご紹介できるようになりました。 秋口から春先まで、毎日の外出にちょうどいい相棒です。   鄙子さんのガラ紡マフラー ガラ紡糸は、明治時代に日本で生まれた小さな紡績機でつくられた糸。糸の太さに自然なムラがあり、空気をたっぷり含むから、綿なのに、ふわっと軽く、あたたかい。 コットンなので、チクチク […]

  • 2025.09.11

DOWN HIFU coat ができるまで

DOWN HIFU coat 先日、岩手・宮古にある縫製工場、クラスターさんへお邪魔しました。ここで仕立てているのが、縁日とHayachine Made(クラスターさんの自社ブランド)がご一緒してつくる《DOWN HIFU coat》。和装の上衣「被布(ひふ)コート」の形をベースに、軽くてあたたかなダウンを日常に馴染むコートへと仕立てた一着です。南極観測隊のジャケットやパリコレ参加ブランドのOEM […]

栗駒文字、日本にただ一軒つづく正藍冷染を訪ねて。 [2]

「うちの言い伝えでは、そうあるんですよ。」 正一さんの口からはよくこの言葉を聞いた。 初代あやのさんの頃から千葉家に代々受け継がれてきた正藍冷染。 小さい頃からその手仕事を間近で見て育った正一さんが本格的にそれを継いだのは、定年まで勤め上げた仕事を退職した、65歳の時。 代々伝わる言い伝えに習って、 春から夏には畑で藍を育て、 冬には藍建に使うアクを作り、 年明けに藍の葉を発酵させつくった蒅を、 […]

栗駒文字、日本にただ一軒つづく正藍冷染を訪ねて。 [1]

宮城県栗原市・文字地区。 今年の4月、文字地区の千葉家に伝わる「正藍冷染(しょうあいひやぞめ)」を学びに、千葉正一さんの工房を訪ねた。 ご縁をつないでくれたのは、秋田公立美術大学修了・東北の染織や地域文化を研究する鈴木望美さん。 暮らしの中の衣服と染織、そこにある地域や人の営みを研究している望美さんは、自身の研究を深めるために昨年から足繁く正一さんの元に通い、正藍冷染について一つ一つの工程を間近で […]

― 正藍冷染と“ムラ”の話 ―

一枚ずつ異なる、藍のあらわれ。 正藍冷染で染められた衣服には、色の濃淡やムラ、跡のような表情が現れることがあります。それはすべて、自然の力と人の手による染色の証です。 たとえば、こんな要因からムラは生まれます: 生地の折れや重なりによる濃淡 藍の葉のかけらが付着してできる点模様 手染め時のわずかな揺れや染まり具合の変化 その日の藍の状態(気温・湿度・発酵の進み具合)による色の違い こうして、一枚一 […]

育てる服、SAPPAKAMA

はじめて着るとき、 SAPPAKAMAはまだちょっとよそよそしい。 一緒に暮らしていくうちに、 くたっとした表情になってきたり、 膝のところに“動きの跡”が刻まれてきたり。 気づけば、身体にも暮らしにもすっかり馴染んで、 自分だけの一本に育っていきます。 新品と2年物、並べてみました。 ▲ 左が新品、右がスタッフ私物(2年使用・黒に染め直し済) 染め直して、また着る。 このSAPPAKAMAは、ス […]

マタギもんぺ誕生秘話

自然と共に生きるマタギたち 岩手をはじめ、東北各地には自然との繋がりを大切にする文化がいくつも継承されています。 その一つが、『マタギ文化』です。 マタギとは、クマなどの大型獣を捕獲する技術と組織をもち、狩猟を生業としてきた人たちのことをいいます。 マタギは、巻狩りなどの集団猟を得意とし、晩秋から早春にかけて山に入り、山中に何日も泊まりながら、クマやカモシカなどの大型獣を獲って暮らしていました。 […]

  • 2025.01.11

SAPPAKAMAの心地よい生産数

SAPPAKAMAを何着作るのがみんなにとって良いだろうか?ということを考えています。 SAPPAKAMAを年間で作る数・販売する数の上限を定めることにしたので、そのお知らせです。 _   SAPPAKAMAは、京屋染物店が縁日というブランドを始めたそのスタートアップからある商品で、毎年少しずつブラッシュアップを重ねながらじっくり育ててきました。 野良着を原型にしているSAPPAKAMA […]

菅原さんのお直しSAPPAKAMA

縁日のヘビーユーザーの菅原さん。 岩手在住の菅原さんはキノコ採り名人で、秋になれば毎日山に入るような暮らしをしている方です。 普段着としても山に入る時でも、いつでもSAPPAKAMAを履いていただいています。 かなりヘビーに使っていただいているので、お直しのご依頼も沢山いただきます。 秋のキノコシーズン前にメンテナンスに出すように、今年もお直しのご依頼をいただきました。 お直しをするたびに、世界に […]

細越さんに聞く漆のお話

岩手県は国産漆の7割を生産しているほどの漆大国です。 秀衡塗や浄法寺塗りなど、漆器作りも盛んな地域です。 国産漆は国の重要文化財などの修復に使われています。 漆の木から『殺し掻き(ころしがき)』と言われる方法で採取した樹液を使用していきますが、樹液を採集した木は死んでしまいます。 『殺し掻き』の名前の通りに、木を殺して樹液を採取していきます。 樹液を採取した漆の木は、ほとんど活用されず一部薪などに […]