先日、縁日にて開催したシシオドリワークショップの動画が完成しました。
岩手に古くから伝わる鹿踊りという郷土芸能を、ただ「見る」だけではなく、自分自身がシシになってみる。そんな体験の場としてシシオドリワークショップを開催しました。

参加した子供達は事前にシシガシラを制作していただいたり、当日その場でつくる方も多く、思い思いに描いた個性的なシシガシラが会場に集まりました。

自分だけのシシガシラを実際に身につけ、唄や太鼓のリズムに合わせて体を動かしていきます。
最初は少し照れくささもありながら、徐々に足の運びやリズムを感じていくうちに、ただ動きをなぞるだけではない、身体ごとその場に入っていくような感覚が生まれていきます。
鹿踊りは、五穀豊穣や供養、命への感謝といった祈りが込められた芸能です。
ただ、その意味や背景を言葉だけで伝えるのはなかなか難しいものでもあります。
だからこそ、実際に自分の手でつくり、身につけ、体を動かしてみること。
その体験を通してこそ、少しずつ輪郭が見えてくるものがあると感じています。

最初は「これはなんだろう?」という興味から始まった子供たちも、シシガシラをかぶり、音に合わせて体を動かしていくうちに、いつの間にか夢中になっていく姿が印象的でした。
遊びの延長のようでありながら、自然とシシという存在や、地域に根付く文化に触れている。
その入り口はとてもシンプルでいいのだと思います。
難しく考えるのではなく、まずは楽しい、面白いと感じること。
その先に、少しずつ関心が深まっていく。
そうした中に、継承は生まれていくのだと思います。

今回の場をつくるにあたり、ご協力いただいた行山流舞川鹿子躍の皆さまには、心より感謝申し上げます。唄や太鼓、そして実際の踊りを通して、その場に流れる空気ごと伝えていただいたことで、単なる体験を超えた時間になりました。
地域に受け継がれてきたものを、こうして開いていただけることのありがたさを改めて感じています。
郷土芸能というと、どこか「遠いもの」「特別なもの」に感じてしまうこともありますが、本来はこの土地の暮らしの中で育まれてきたもの。
だからこそ、もっと身近に感じられる形で触れていける場をつくっていきたいと考えています。
見るだけではなく、実際にやってみること。
体験することで、文化はぐっと自分の身近なものになっていきます。
縁日ではこれからも、こうした体験を通して、地域の文化や自然との関わりに触れられる機会をつくっていきます。
子どもたちにとっても、大人にとっても、新しい入り口になるような場を、少しずつ積み重ねていけたらと思います。
また、今回のワークショップで使用したシシガシラのキットは、縁日の店舗およびECでも販売しています。
鹿踊り団体での体験や、教育の場などで活用していただけるようにという想いから制作したものです。
鹿踊りをより身近に感じるきっかけとして、ぜひさまざまな場面で活用していただけたら嬉しいです。
改めて、ご参加いただいた皆さま、そしてご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。動画とともに、あの日の空気を感じていただけたら嬉しいです。